ダイナオックスグループの一員であるNSD Seimitsu Company Ltd. (南科精密有限公司)(以下NSD)は、2003年より鉄製ロールのセンタレス研削加工を行っており、鉄製芯金加工に不可欠な表面処理加工であるパーカー処理技術を確立いたしました。
※パーカー処理は化成処理の一つで、金属の表面にミクロンオーダーの金属塩皮膜を形成し、塗装
の下地処理に加え錆の広がりを抑える効果があります。
旧工場時代には環境許可の関係で付近のメッキメーカーに技術供与し加工委託をしておりましたが、2009月4月の新工場移転(東莞市横瀝鎮"ヘンリィー鎮")に伴い、本工程の内製化を実現、既に内製化が完了している工程との連携し、より一層の安定した品質とリードタイムの要望に対する柔軟な対応が可能となりました。
※新規導入関連設備:パーカー処理、事前・事後処理槽、純水製造装置、排水処理装置
①アニール処理 (~600度)
②研削(センタレス)加工 (スルーフィード゙・インフィード研磨共)
③プレス加工 (抜き・バーリング)
④パーカー処理 (PB-880・FT-7)
⑤内面塗装 (セルモブラック)
対応処理:日本(広州)パーカーライジング株式会社PB-880及びFT-7
(いずれもリン酸亜鉛カルシウム系)
- 本工程適応アイテム:鉄製ロール芯金
- 処理能力:17.5万本/月(現行処理数量:10万本/月)
- 関連工程:センタレス(インフィールド、スルーフィード)加工
パーカー名 |
タイプ |
皮膜外観 |
方 法 |
備 考 |
PB-880 (パルボンド) |
リン酸亜鉛カルシウム |
灰色 |
浸清 |
薄膜型、耐食性、耐熱性に優れる |
FT-7 (フェリコート) |
リン酸亜鉛カルシウム |
灰黒色 |
浸清 |
高耐食性、一般塗装下地用 |
※日本パーカーライジング株式会社様資料より
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工程中に必要となる水には純水製造装置を導入し、パーカー処理品質の安定を図っています。
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処理とともに生じる排水は、廃水処理施設を導入し中国並びに広東省地方標準1級標準に適合した排水処理を行っています。
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処理後の排水は、中水として工場内で再活用。環境に配慮した活動を行っています。